【サレ夫のリアルな日記 ㉑】ゲーミングPCで見つけた間男の痕跡と、言葉にならない絶望からの再構築の歩み

スマホを見る女性 しあわせ家族研究所

妻不倫が発覚し、先の見えない暗闇の中で夫婦の再構築をもがくように目指す日々。11月に入り、私は「しあわせ家族研修所」のザビエルさんの「Love again」という有料講座を受講し始めていました。

当時の私は、妻の行動の中に「ない」ものを探して絶望するのではなく、「ある」ものを見つけるためのワークを毎日必死に実践していました。 間男との繋がりが完全に切れていないであろうことは、肌感覚で分かっていました。それでも、11月3日に寝転んでいる私のお腹を妻がぽんと叩いてくれたこと、翌4日の朝には仕事用のコーヒーを淹れてくれたこと、5日には私が将来したいことに興味を示してくれたこと。 そんな日常のささやかな「GOOD & NEW(よかったこと)」をノートに書き留めながら、少しずつ、本当に少しずつ、夫婦の絆を紡ぎ直そうとしていたのです。

そんな11月のある日、我が家に1台のゲーミングPCが届きました。 このPCが、私たち夫婦の距離を近づけてくれると期待したのも束の間、後に私の心を奈落の底へと突き落とすことになります。

今回は、希望と絶望が入り交じった記録です。

ゲーミングPCがもたらした「淡い期待」と「夫婦の接近」

寝室とリビング以外に部屋がない我が家では、気兼ねなくゲームができるようにと、子ども部屋に新しいPCを設置することになりました。 その際、妻は私にこう声をかけてくれました。 「ゲームの時は、子ども部屋で一緒に過ごしたら良いよ。安心でしょ」。

不倫発覚後、妻が一人になる時間に常に不安と焦燥感を抱えていた私にとって、この言葉は本当に救いであり、大きな希望の光でした。

PCの配線設定やログインアカウントの作成は私が担当しました。メインアカウントが私のものであることに、妻は警戒している様子でした。しかし、不倫という現状を考えれば仕方がないと思ったのか、それに対して多くを語ることはありませんでした。

私は週に2回ほど、妻がゲームをするタイミングで子ども部屋に行き、同じ空間で穏やかに過ごすようになりました。間男と連絡をとっていることは分かっていましたが、今は無理やり引き離しても意味がないと頭では理解しており、あえて過度な干渉は避けていたのです。

何より嬉しかったのは、妻のSteamアカウントに「APEX」というゲームを見つけた時のことでした。 私も3年ほど前からプレイしていた大好きなゲームだったので、思わず「APEXするんだ?」と尋ねてみました。 すると妻は、「あなたと一緒にしたいもん」と答えてくれたのです。

それが本心かどうかは分かりません。でも、「もしかしたら、妻は少しずつ私の方へ戻ってきてくれるのかもしれない」「また一緒に笑い合いながらゲームができる日が来るかもしれない」と、私は一人、密かに喜びを噛み締めていました。

突きつけられた間男の痕跡と、言葉にならない絶望

しかし、そんな淡い期待は、あまりにも残酷な形で打ち砕かれます。

ある日、妻のX(旧Twitter)のアカウント名が、間男のアカウント名の「逆」になっていることに気づいてしまったのです。まだ2人が深く、そして親密に繋がっていることを、まざまざと思い知らされました。

さらに決定的な出来事が起きました。妻のゲーミングPCの調整をしていた時のことです。 Steamのフレンド欄に、見覚えのある間男のハンドルネームを見つけてしまいました。Xと同じ「アモングアス」のキャラクターのアイコンだったため、一目で間男だと分かりました。

妻は、間男と一緒にAPEXをしていたのです。

APEXは、マイクで通話しながら仲間と協力し合うゲームです。私も何年も楽しんできたゲームだからこそ、ヘッドセット越しに2人で息を合わせ、喜び合い、悔しがり、他愛のない会話で笑い合っている姿が、脳内にあまりにもリアルに再生されてしまいました。

間男と連絡をとっていることは分かっていたはずでした。覚悟していたつもりでした。 それでも、実際にその生々しい「繋がりの痕跡」を目の前に突きつけられた瞬間、私の心は激しく揺さぶられました。

「妻にとって、私はもはや必要のない存在なのかもしれない」

そう、強烈に思い知らされたのです。

それは単に「深く傷ついた」という言葉では到底表現しきれない感情でした。自分の存在価値そのものを根底から全否定されたような、息もできないほどの喪失感と、どす黒い絶望でした。

感情的な衝突と、遠ざかる妻との距離

妻には言うまい。これ以上波風を立ててはいけない。 そう我慢しようとしましたが、沸き上がる悲しみと怒りを抑えきれず、私はつい「不倫相手と一緒にゲームしてるんじゃん」と口に出してしまいました。

すると妻は激しく感情的になり、こう怒鳴ったのです。 「あなたのために(一緒に)しようとしたのに。もう2度と、あなたとはゲームしない!」。

それ以来、私が子ども部屋に行くと、妻はあからさまに嫌な表情をして、うざそうな態度をとるようになりました。

ついにはゲーミングPCを初期化し、自分だけのアカウントを作り直してしまいました。家族のPCとして、夫婦で楽しむために購入したはずなのに、妻以外は触れることのできない、冷たくて排他的な機械になってしまったのです。

絶望の中で、それでも「ある」ものを見る

この一件で、妻の心の中にはまだまだ間男への想いが強く募っていることを、血の涙を流すような思いで痛感させられました。

しかし、私はこれ以上妻を責めるのはやめました。 ザビエルさんの講座で学んだワークを思い出したからです。

人の思いを「箱」とするなら、今の妻の箱の中身は、間男への思いが大部分を占めているかもしれません。しかし、APEXを「あなたと一緒にしようと思っていた」というあの言葉の中に、嘘でも、ほんの少しは、私への本当の気持ちが残っていたのかもしれない。箱の中の、間男への思いばかりを見るのか。それとも、隅っこに残された私への思いを見るのか。

11月19日の夜、私はノートにこう書き残しました。 「『あなたのためにしようとしたのに』って言ってくれた。真実はどっちでも良いね。その思いが嬉しかった」。

実際、暗闇のような日々の中にも、ささやかな優しさは確かにありました。 11月21日には忙しい中もつ鍋を作ってくれ、夜は抱き合って寝てくれました。26日には一緒にリビングで眠ることができました。29日には、昔私が「仕事の前日は食べたくない」と言ったのを覚えていて、「明日休みだから」と生牡蠣を用意してくれたのです。

間男の影に心をえぐられ、自分が不要な存在に思えるほどの絶望を味わいながらも。

夫婦の再構築に向けて、私は妻の心に残る「ほんの少しの私への思い」を必死に信じ、この苦しい11月をなんとか繋いでいこうともがいていました。

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