妻の不倫発覚から、まもなく2ヶ月が経とうとしていました。初めは「すぐに終わるだろう」と高を括っていましたが、現実はそう簡単ではありませんでした。その間、1日1日が不安で苦しく、まさに地獄のような日々でした。それでもこの頃には、楽しいことがあると自然と笑顔になれる自分にも少しずつ気付き始めていました。

妻を追い詰めていた「正しさ」と、私という「敵」
当時、心のどこかで私は「自分は被害者だ」と思っていました。不倫をし、嘘をついた妻が許せなかったのです。
しかし、妻を苦しめてきた大きな要因の一つは「子ども達へのしつけ」でした。 特に食事の際、左手でお茶碗を持っていないと「ひ・だ・り・て」と低めの声で威圧したり、何度言っても食べこぼす息子には「何度言ったら、お前はわかるんだよー」と怒鳴り、時にはこづくこともありました。「今のは暴力では?」と思うほどのこともあり、頭ごなしに怒る妻のやり方では、子ども達はただ「怒られるから」形だけを行う、ふりをする子達になってしまうと私は考えていました。
また、ここ3年ほど、毎晩オンラインゲームをやり続けていた妻は、ゲーム中は楽しそうに笑っていましたが、私や家族と関わる時は不機嫌な様子ばかりでした。その挙句の不倫でした。
実は、妻のしつけに対しては、義母や近所に住む義姉も「言い過ぎ」「やり過ぎ」と揃って指摘しており、私に対して義母や義姉は「ごめんなさいね」と謝ってくれていました。ある時、妻が寝静まった後に義母や義姉と話した際、私が出張中に義姉が妻の怒り方を注意し、取っ組み合いの喧嘩になったという話を初めて聞きました。
不倫が発覚する何年か前のその時、私は義母と義姉にこう言いました。
「結局、なんだかんだ言っても僕が妻のことを好きなので、仕方ないです」
この言葉は、今振り返ってもかなりの正解だったのかもしれません。
しかし、後になって恐ろしいことに気がつきました。 妻は、実の母や姉からも子育てについて責められている状態でした。だからといって浮気をしていい理由にはなりませんが、私は大好きな妻を庇う「味方」ではなく、一緒になって正しさを押し付ける「敵」になっていたのかもしれないのです。
「Love again」ワークの開始と心の変化
11月1日、私はYoutubeで視聴していた幸せ家族のレシピのザビエルさんの「Love again」というワークを始めました。ワークは登録したメールアドレスに2、3日に1回、午前10時に送られてきました。これがやく6ヶ月続きます。特別なYouTube動画を視聴したり、考えたり実践したりする課題が出されました。まずは心のコントロールからはじまりました。トライアドと言って、①フィジオロジー:体の使い方で胸を張った姿勢などを意識的に取ることや②フォーカス:視点をどこに置くのか?日常のよかったことに視点を意識的に向けること、③ランゲージ:言葉と意味付けのことで、失敗した場合に失敗したと意味づけるのではなく、成長の機会だと意味付けることなどです。言葉をポジティブにすることで幸福感を感じることができます。 こう言ったことを実践し、感じたことなどをワークのコメント欄にアウトプットしていきます。
実際にこのトライアドを実施してみると、私の場合は少しだけ楽になりました。
仕事柄、心理学や行動理論などを学んだ経験があった私には、この「行動から心へアプローチする」方法がとても理にかなっていることが分かりました。
「なぜ再構築するの?」私が出した答え
11月11日。様々な葛藤を抱えながら、私は自分自身に核心となる問いを投げかけました。
「なぜ、再構築するの?」
答えはとてもシンプルでした。 「一緒に過ごしたい」からです。
そのために、私が「すること」を明確に決めました。
- 子どもと一緒に眠る(体力が持たないから)。
- 心から「ありがとう」を伝える。
- 心からの謝罪を重ねる。
- 連絡をとっているかどうかは聞かない、言わない、責めない。
- 物事をポジティブにとらえる。
もう、間男の影に怯えるのはやめる。焦点を「自分の幸せのため」、そして「笑顔あふれる家族で過ごしていくため」に当てるのだと固く決意したのです。
妻が居ないと、我が家はダメになる
11月16日。 相手を変えようとするのを手放し、自分の内面を見つめ直したことで、妻の本来の姿や、私が妻を愛している理由が再びクリアに見えてきました。
妻は、色んな人を助けることで存在価値を感じている人です。私が大好きな、妻の魅力は数えきれません。
- 色々調べて、失敗を恐れずチャレンジするところ。
- その笑顔。
- 私に元気を与えてくれるところ。
- たくさんの気遣い、優しさ、暖かさ、思いやりをくれること。
- 子どもに強く言ってしまうのも、諦めずに伝えたいという思いが背景にあること。
- 疲れていても、頑張って愛情や栄養のこもったご飯を作ってくれるところ。
- 抱きしめた時の肌触り、香りが大好きなこと。
スマホのメモ画面にこれらを打ち込みながら、自然と涙が滲みました。 間男への憎しみや、嘘をつかれた怒りで覆い隠されていましたが、私にとって妻はこんなにもかけがえのない存在だったのです。
「妻が居ないと、我が家はダメになる」
この確信こそが、私が夫婦再構築という茨の道を、絶対に諦めずに歩き続ける最大の原動力となりました。
💡サレ夫・サレ妻のあなたへ
「相手への怒り」を「自分への理解」に変換する
不倫の事実や嘘を突き止めると、私たちはどうしても「なぜこんなことをしたのか!」「相手のどこがいいのか!」と、外側にばかり意識が向いてしまいます。
しかし、私がこの時期に行った「自分の棚卸し」は、再構築において非常に強力な効果を発揮しました。
- 自分は本当はどういう人間なのか?
- なぜ、パートナーに意地悪な言い方をしてしまうのか?
- 本当はパートナーにどうして欲しかったのか?
怒りの奥にある「自信のなさ」や「愛されたいという渇望」に気づくことができると、不思議と相手を責める気持ちがスーッと引いていきます。
ザビエルさんから届いたレポート『夫婦関係は心が9割』には妻の敵になるのではなく、「妻との価値観の違いを知り、魅力的だと受けとめる」と書かれていました。このステップは、まずは自分自身の弱さや違いを受け入れることから始まります。これは夫婦関係だけでなく、身の回りの対人関係における基本だとも感じています。まさに、みんな違って、みんないいということなのです。
今、パートナーの行動に苦しんでいる方は、一度スマホのメモなどを開いて、「私はなぜこんなに苦しいのか?」「私は本当はどうしたいのか?」を、正直に(どんなに情けなくても)書き出してみてください。
それが、泥沼から抜け出すための大きな第一歩になるはずです。
最後までお読みいただきありがとうございました。



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